HEART BOILED EXECUTIVE
誰れかのハートにLOVEどっきゅん
少数派のエグゼクティブに捧ぐ
エピソード8
シャッター街に潜む甘い罠
黄昏時に見る商店街は
一日の終わりを優しく映し出し、
「おかえり」と優しく声をかけてくれるようで
何ともあたたかな気持ちになる。
というのが、昭和レトロな商店街に思いをはせる
ロマンティストの目に映る光景なのだろう。
しかし、それはあくまで理想であって
現実とは程遠い。
言うまでもなく、それは生業であって慈善ではない。
わたしたちが生きるために顔に汗して働くように
彼らもまた商いによって日々を必死で生きている。
寂れた商店街で
今も懸命に働く商店主たちは
義理人情に厚く涙もろいなんて、
そんな虚像に心を奪われようものなら
足元をすくわれる。
たとえば、人間の欲は計り知れない。
金と女とステイタス。
男が身を滅ぼすお決まりの神器たち。
コンプライアンスが整備されようが、
ジェンダーレスが叫ばれようが、
商店街には独特な治外法権社会が形成されている。
甘い罠はいつだって、
思わぬところに仕掛けられている。
うわべだけの地域愛では何も変わらない。
フレネミーは今日も優しく微笑んでいる。